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江戸時代の食事(レシピ)動画紹介

江戸時代に刊行された3つの料理本の画像
画像引用 :YouTube screenshot

今回は『Genの炊事場 SUIJIBA』さん制作の『【2】江戸時代のご飯 原典(レシピ)通り作ってみた』という動画を紹介します。

この動画では、江戸時代に刊行された「料理物語」「豆腐百珍」「名飯部類」の3つの料理本のレシピをもとに再現された江戸時代のご飯を紹介します。

徳川家康が幕府を創建してから260年超の歴史がある江戸時代。当時の食文化を踏まえながら現在の料理にも通ずる献立が紹介されており、興味がそそられます。

まずは動画をチェックしてみてくださいね。

江戸時代の食事は1日2回? 将軍と庶民では違う? 回数や身分による違いを徹底解説!

行灯の画像
写真:行灯

江戸時代の食事の回数は朝と夕方の1日2食が基本でした。中期以降は朝昼夕の1日3食になったと言われています。これは、照明器具である行灯(あんどん)の改良により、夜に活動できるようになったことが理由に挙げられます。

庶民の食事の献立は、一汁一菜が基本。おかずは野菜の煮物や漬物などが多く、魚は2週間に1回程度しか食べられませんでした。江戸の庶民が住んでいた長屋は狭小な集合住宅。炊事場も手狭なため米を炊くのは1日に1回など、効率よく調理するための工夫がされていたそうです。

農民は大部分を年貢として納めるため、米はほとんど食べられません。少量の米と雑穀類を混ぜて炊いた「かて飯」や雑穀でつくった「もち」を食べていたそうです。

武士の食事は、位によって変わります。下級武士は庶民と同等の食事内容ですが、上級武士は品数や食材の種類も多くなります。大名や将軍になると、おかずの品数はさらに増え、毎食魚が入ることも。身分に応じて酒を嗜んだりもしていたようです。

また、江戸の町には多くの人々が集まり、外食文化が発展したのも江戸時代の食事の特徴です。天ぷらやそばなどを売る屋台が出てきて徐々に庶民にも一般的なものとして広まっていきました。

江戸時代の人気料理のレシピを紹介した料理本3選

豆腐百珍を参考に作られた豆腐麺の画像
画像引用 :YouTube screenshot

ここでは、動画にも登場した江戸時代の食事に関する本3冊を紹介します。

●料理物語
1643年、江戸時代初期に刊行。具体的な調理法を掲載した料理本としては日本で最も古い本とされています。

「海の魚」「川魚」のようなカテゴリーごとに料理名や材料を示し、「汁の部」「なますの部」などと分けられ調理方法が示されます。この編集方法は以降の料理本にも影響を与えたと言われています。

●豆腐百珍(とうふひゃくちん)
1782年、江戸時代中期に刊行。豆腐の調理法を100種類掲載した本です。日常料理の「尋常品」や「絶品」など6つの等級に分けて献立を紹介し、調理工程が細かく記されています。

翌年には続編がでたという記録もあり、豆腐が江戸時代の人々に人気のある食材であったと推測できます。

●名飯部類
1802年江戸時代後期に刊行。米の調理法に特化した本で粥(かゆ)や鮓(すし)などの調理法が140種類以上紹介されています。

産地別の米の特徴などのコラムも掲載されており、江戸時代の食事の中でも、米料理への関心の高さが感じられます。

江戸時代の人々は魚・肉・野菜の何をよく食べる? 人気の食材と動画のレシピをご紹介

ぬかの画像
写真:ぬか

江戸時代の食事は、米と味噌汁、おかず一品の献立が基本。江戸中期以降は米の生産量が増え、精米技術も向上したため、玄米から白米中心の食生活に変化していきました。精米の過程でできた「ぬか」を使用した野菜の漬物が広まるなど食文化にも影響を与えました。

おかずは、庶民の食事では豆や野菜の煮物が中心。たんぱく源として納豆や豆腐もよく食べられていました。野菜は、大根や小松菜、ねぎなどが多く、現在にも「江戸東京野菜」として受け継がれています。

また、江戸時代の食事の味付けに欠かせない醤油も江戸時代中期に庶民まで広まったとされています。本の献立も醤油や味噌でシンプルに味付けするものが多いです。調理方法は動画で確認してみてくださいね。

●ねぶか汁
ねぶか汁はねぎの入った味噌汁です。昆布とめざしでだしを取り、ねぎを入れます。火が通ったら味噌を溶きいれて完成です。
【動画】2:14~ ねぶか汁

●おざさ豆腐
木綿豆腐を串にさして焼き、鍋にだし、醤油、みりんを入れ豆腐を煮ていきます。溶き卵で流し入れさらに煮込み、山椒をふりかけて完成です。
【動画】3:00~ おざさ豆腐

●豆腐麺
豆腐を崩したものと小松菜を炒め、そこに茹でた素麵をまぜます。醤油で味付けして、完成です。
【動画】4:11~ 豆腐麺

江戸時代の食事では、庶民が月に数回食べる魚料理。庶民はいわしやまぐろなど安価で手に入りやすいものを食べていたようです。将軍や大名になると、縁起が良いと言われる鯛や鱚、ヒラメなどの高級魚を食べていました。肉食は禁止の風潮が長く続いていましたが、養生用として摂取することもあったようです。

江戸時代の食事まとめ

江戸時代に刊行された料理本をもとに作られた料理の画像
画像引用 :YouTube screenshot

今回は、江戸時代の食事の再現動画をご紹介しました。江戸時代の食事の特徴、食事回数の変化や身分による違いを知ることで、江戸の食文化の変遷を感じることができます。食事を通して、江戸時代の人々の暮らしに思いを馳せてみてください。

そして、時代を越えて日本人の舌に合う江戸時代の食事の再現に挑戦してみるのも楽しいでしょう。ぜひこの動画を参考においしい再現料理を作ってくださいね。

この記事を書いた人
最終更新日 : 2023年11月20日
日本
Shiho
生まれも育ちも大阪の主婦ライター。日本の文化、旅行が大好きです。
江戸時代の食事を料理本レシピに基づき再現した動画!江戸の食文化の謎に迫る!
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