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おばあちゃんのおせち料理動画紹介

今回紹介するのは『Grandma's Recipes』が作成した『Grandma's Recipes|まさみおばあちゃんのおせち』という動画です。
日本では、お正月になると食べられる伝統的な日本料理の「おせち料理」。何気なく口にしているおせち料理には、さまざまな願いが込められていることは知っていますか? 今回は大正、昭和、平成、令和と激動の時代を生き抜いた『まさみおばあちゃん』のおせちレシピを通じて、おせち料理について再確認してみましょう。

まさみおばあちゃんは、8歳の時から親元を離れてご奉公に出て現在99歳。おばあちゃんの半生には2度の戦争、関東大震災や伊勢湾台風、阪神淡路大震災、東日本大震災など、いくたびもの苦難に見舞われました。それでもおばあちゃんは「平凡に生きちゃったもんな」と笑顔で話してくれます。「平凡に生きる」ことが難しい現代において、この言葉はとても重い意味を持つのではないでしょうか。

激動の人生を送った80歳以上のロックなおばあちゃんたちに「おふくろの味」という幸せレシピを学ぶのがこの動画の趣旨。今回は長野県に伝わるばあちゃんの幸せレシピ「御節料理(おせちりょうり)」を見てみましょう。

おせち料理の歴史と由来

おせち料理の画像
写真:おせち料理

おせち料理というのはそもそも節会や節句など季節の節目(五節供)に歳神様に捧げる供物として調理される料理でした。五節供の中でも特に重要とされてきたのが正月、現代のように重箱に盛り付けて正月料理として作られるようになったのは江戸時代からだと言われています。

おせち料理の「おせち」にはお節、御節などの漢字が当てられます。このネーミングも五節供が由来で、意味は節会(せちえ)の略というのが一般的な解釈です。

おせち料理の地域性と定番レシピ

おせち料理・祝い肴三種の画像
写真:おせち料理・祝い肴三種

おせち料理には地域性がありますが、祝い肴三種(三つ肴、口取り)、煮しめ、酢の物、焼き物で構成されるというのが基本的なレシピです。
三つ肴のうち、全国的に共通しているのは「黒豆と数の子を用いる」こと。ですがもう一品は、関東ではごまめ(田作り)、関西ではたたきごぼうという違いがあります。重箱は四段重を用いて、20~30種類の料理を盛り付けるというのが最も一般的なおせち料理のスタイル。

おせち料理の中でも特に人気が高い定番料理といえば、伊達巻き、きんとん、紅白なます、かまぼこ、鯛の姿焼き、鰤の照り焼き、車海老艶煮、煮蛤、昆布巻き、筑前煮などですね。鯛や鰤、車海老など縁起の良い高級食材が使われていることで、ハレの日の祝い善という雰囲気に。
近年はスーパーでもクリスマスが過ぎるとおせち料理の具材が並びます。ほぼ調理済みなものも多くあるので、今はおせち料理は比較的簡単に食べられるようになりました。

おせち料理に込められた意味

おせち料理・栗きんとんの画像
写真:おせち料理・栗きんとん

おせち料理にはどのような意味や願いが込められているのか、いくつかご紹介します。

●栗きんとん
黄金色の見た目の豪華さや美しさに加え、「勝ち栗」といわれる栗を食べることで、勝負運がよくなる、豊かさを願う料理です。

●黒豆
「まめに働く」のごろ合わせとともに、健康でこの一年も働けますようにという願いが込められた料理。

●数の子
子宝や子孫繁栄の願いが込められています。ニシン(二親)の卵である数の子のように、多くの子どもに恵まれるイメージからきているおめでたい食材です。

おせち料理・昆布巻きの画像
写真:おせち料理・昆布巻き

●昆布巻
「喜ぶ」「よろこぶ」「養老昆布」の言葉にかけて、昆布はお祝いの品として使われます。またニシンを昆布で巻くことで「結び」を意味し、子孫繁栄の願いも込められています。

まさみおばあちゃんの一人用おせち料理

おせち料理は家庭で作るよりも市販やネット通販を利用し、大晦日や元日に配送してもらうことの方が一般的になりつつ現代。おせち料理そのもののバリエーションも増え、和風一辺倒ではなく中華風、フランス料理風、また子供向けおせち料理なども登場し年の瀬の市場を賑わせています。

今回の動画の主役まさみおばあちゃんは現在99歳!現在一人暮らしですが、毎年おせち料理は手作りなのだそう。一人用のシンプルなおせちに見えますが、煮干しの出汁から丁寧にとった手作りの鯉こく風おみそ汁、くるみ餅、おやき、ごぼうとニンジンのきんぴら、大根のなます、お煮しめはどれも美味しそうです。
【動画】5:00~ ごぼうとニンジンのきんぴらを作る様子
【動画】7:14~ 野沢菜のおやきを作る様子

長生きの秘訣は食事にあり!? 完全食材の「大豆」

大豆の画像
写真:大豆

まさみおばあちゃんに長生きの秘訣を聞くと、「貧乏で働き詰めだったけど、大豆や豆類はよく食べていたからそれが健康の秘訣かもしれない」と語ってくれました。
醤油や味噌、納豆、豆腐、おから、きなこなど。日本の食卓は米と同じぐらい大豆が重要な食材であることがわかります。おせち料理を作るときにも欠かせない食材ですね。 大豆にはレシチン、食物繊維、イソフラボン、タンパク質、炭水化物、各種ビタミンやミネラルがバランスよく配合されている完全食材と言われています。日本人の長寿の秘訣は大豆にありといっても過言ではないのです。平安の昔から日本の食と日本人の健康を支えてきた影の主役が大豆ということですね。

おばあちゃんのおせち料理まとめ

豪華なお重のおせち料理は目にも鮮やかですが、まさみおばあちゃんのレシピのような素朴で健康的な手作りおせち料理もいいですね。この冬、まずは一品から挑戦してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
最終更新日 : 2022年12月29日
日本
児玉 勇(Yu Kodama)
日本と焼き鳥をこよなく愛するライター

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おばあちゃんが作る伝統的な日本のおせち料理。そこには人生の教訓が詰まっていた!? まさみおばあちゃんのおせち料理を通して人生の本質が学べる動画
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