滋賀県高島市の職人が受け継ぐ「和ろうそく」動画紹介
こちらは「心の糧」をテーマに、多様性のある道標を世界中に伝えるために活動しているGood Signさんが滋賀県高島市今津町の和ろうそく大與(だいよ)について紹介した動画「Good Sign 第39回 和ろうそく 大與」です。
琵琶湖北西岸の町である滋賀県高島市今津町に100年続く和ろうそくの老舗、近江手造り和ろうそく大與(だいよ)があります。
大與の和ろうそくは曹洞宗大本山永平寺にも収められている貴重なろうそくの1つです。
そんな歴史ある日本の伝統的な文化でもある「和ろうそく」をこちらの動画でお楽しみください。
和ろうそくの歴史は?
写真:和ろうそく
和ろうそくは日本に古くから伝わる伝統的なろうそくです。
和ろうそくは1300年代に初めて作られました。
1375年の太平記には「木蝋燭」という記述が残っていたことから、約650年の歴史がある非常に古い蝋燭なのです。
和ろうそくの原料はハゼロウと呼ばれるウルシ科のハゼの木の実から出来た蝋を使用しています。
他には、大豆から作ったソイワックスや蜂の巣から取り出した蜜蝋、鯨の油を使った蝋などがあります。
大與の和ろうそくの特徴は?
写真:ハゼの実
滋賀県高島市今津町の和ろうそくは古くから手掛けという技法で作られており、その技法を受け継ぐ職人は全国でわずか10人ほど。
一人前の和ろうそくの職人になるには10年以上もかかると言われています。
和ろうそく大與(だいよ)は現在3代目と4代目が共にその伝統を守り続けています。
まさに日本を代表する伝統工芸品といえるでしょう。
作業工程や和ろうそくを作るための材料の説明は動画の1:36よりご覧になることができます。
和ろうそく大與(だいよ)は新たな可能性を求めて、様々なことに挑戦していきます。
たとえば、国内外問わず人気のあるアロマキャンドルやオイルの作成など。
ハゼの木の実の代わりに米ぬかを使用してみたところ、米ぬかの蝋には香りが付かないという特徴があり上手くいきませんでした。
しかし、それを逆手に取り、香りの必要のない場所なら最適なろうそくにしました。
石油を使用している洋ろうそくと比べると無煙、無臭なので、レストランなどの飲食店にはぴったりなのです。
また、和ろうそくは灯具として使用するほか、お皿や器などと同じく生活雑貨としても使用することができるため、生活の一部として取り入れられつつあります。
世界から高く評価されている和ろうそくの魅力とは?
純植物性の和ろうそくは環境に配慮されていると海外からも高く評価されています。
和ろうそくの芯(灯心)の作り方は竹串に和紙と灯芯草の髄を巻き付けていきます。
そして、溶かした蝋を手に取り、芯(灯心)を転がしながら蝋をつけていくのです。
感想と蝋付けを繰り返して、厚さを調整します。
和ろうそくは和紙と灯芯草の髄しか使用していないため、純植物性であり、ススが出にくいのが特徴です。
また、ゆらゆら揺れる炎が和ろうそくの特徴ともいえるでしょう。
さらに、絵蝋燭も国内外問わず非常に人気があります。
絵ろうそくには色の付いた木蝋(もくろう)を混ぜることで、しっかりと成形することができ、光沢感を出せるのです。
和ろうそくの魅力は海外にも広まっており、世界から高い評価を受けています。
和ろうそくはどこで買える?
写真:京ろうそく
和ろうそくを扱っているお店は全国的にも非常に少なくなってきています。
和ろうそくの産地として有名なのは、滋賀県高島市今津町のほか、内子和蝋燭の愛媛県や越前和蝋燭の福井県、会津絵蝋燭の福島県が有名です。
さらに、兵庫県西宮市にある松本商店ではこだわりの和ろうそくを購入することができます。
また、東京や京都にも和ろうそくを扱っている販売店があり、意外と身近なところで売られていることも。
最近ではオンラインショップでも購入することができ、様々な種類から好きな商品を選べ、手軽に購入することができるようになっています。
和ろうそくの豆知識
和ろうそくの重さは匁(もんめ)という単位で表します。
一匁(もんめ)はおおよそ3.75グラム。
一匁(もんめ)の和ろうそくであれば、長さが7cmほどあり、燃焼時間は25分~30分ほどです。
日本の伝統・和ろうそく紹介まとめ
約650年もの歴史がある和ろうそく。
今では海外からも高く評価されており、環境に優れた蝋燭だといえます。
しかし、蝋燭を使う機会が減ったことから、作り手が減っているのも事実。
そこで、滋賀県高島市今津町の和ろうそくの老舗大與では、様々な挑戦を行っています。
こちらで紹介している4分間の動画を通して、100年以上も続く老舗の和ろうそく店の魅力を感じてみませんか?
【公式ホームページ】近江手造り和ろうそく 大與
https://warousokudaiyo.com/
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