日本伝統の結城紬とは
こちらの動画は「伝統工芸 青山スクエア」が制作した、日本の伝統工芸品、結城紬(ゆうきつむぎ)の製造工程や魅力をご紹介する動画「手技TEWAZA「結城紬」Yuki Tsumugi Textile」です。
日本の高級織物として知られる結城紬は、主に茨城県や栃木県などで生産されてきました。
正絹を原料に使用する高級な織物は、ふわりと軽く着られる柔らかさと、長く愛用できる丈夫さが魅力です。
シンプルな無地のものだけでなく、職人の高い手技による風流な柄を取り入れた素敵なアイテムもありますよ。
自然素材を使っている結城紬はとても温かく、寒い季節でも快適に過ごすことができます。
動画ではそんな結城紬の職人による作業工程を紹介しています。
ひとつひとつの作業に職人のこだわりが詰まっている貴重な映像となっています。
伝統工芸品、結城紬の歴史
結城紬の起源は古く、奈良時代には既に常陸国の特産物として結城紬の作品が朝廷に献上されていたという歴史が残っています。
当時上納されたという布は現在でも奈良の正倉院で保管されています。
室町時代や江戸時代頃には結城家が結城紬を守り育み、現在まで多くの職人がその匠の技で素晴らしい織物を作り上げてきました。
結城紬は昭和31年に国の重要無形文化財に、昭和52年には伝統的工芸品に指定されています。
伝統工芸品、結城紬の作業工程(作り方)
結城紬の本場といわれる茨城県や栃木県では、手織紬の製造に古来より絹が使われてきました。
1. 真綿かけ(動画 0:30~)
2. 糸つむぎ(動画1:27~)
原料となる蚕の繭を柔らかく煮た真綿と呼ばれる材料を使って手紡ぎ糸を紡いでいきます。
生糸ではなく、繭から紡ぎ出されるのが結城紬の特徴です。
材料は蚕が作った繭玉を2,200個、長さはなんと30kmほどになります。
軽くて暖かく着崩れしない、着心地が良い着物になります。
こちらは動画の0:53より結城紬職人が語っています。
3. 絣くくり(かすりくくり)(動画1:53~)
墨付けした場所を糸で結んでいきます。
糸で結んだ部分は染まらず模様として残ります。
4. 染色(たたき染め)(動画2:35~)
密集した括り(くくり)の隙間まで染料を染み込ませていきます。
5. 地機織り(動画3:12~)
腰の力の入れ加減が紬の風合いを決めます。
何万回も括ることで美しい柄を作り上げます。
最後に糊付けをして風通しの良い場所に干せば、芸術品のように美しい結城紬の反物が完成します。
高品質な結城紬を購入しよう
結城紬の着物や帯は、その高級さからとても人気を集めるアイテムです。
新品はもちろんのこと、中古の商品であってもそれなりに高額な価格設定がされています。
本場結城紬には、糸を紡ぐ婦人像をかたどった証紙が必ずついています。
「結城紬のアイテムは種類が多く選び方が分からない」という方でも、証紙を目印にすれば高品質な着物を選ぶことができます。
魅力的な伝統工芸「結城紬」の紹介まとめ
写真:着物(夏結城紬)を着ている女性
日本には古来より美しい着物を身につける文化があります。
動画でご紹介した結城紬は、日本に数ある着物の中でも最高級品と名高いアイテムです。
動画は結城紬の作業工程を紹介した貴重な映像となっています。
この記事と動画を通して、日本の文化である「着物」をもっともっと知っていただければ嬉しいです。
日本の伝統工芸品として注目を集める美しい着物を、ぜひ一度身につけてみてくださいね。
【公式ホームページ】本場結城紬|奥順株式会社
http://www.okujun.co.jp/
【公式ホームページ】伝統工芸青山スクエア
https://kougeihin.jp/
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