コスプレについて

コスプレとは?

今では誰もが一度は耳にしたことがあるほど世界的にメジャーになった「コスプレ」と言う言葉ですが、本来は「コスチュームプレイ」という言葉の略称です。
「コスチュームプレイ」というのは和製英語で、演劇や映画では時代劇などの『歴史系ドラマ』のことを意味していました。
しかしこれは今ほどコスプレが一般的ではなかった時代の話です。
コスチュームプレイの「コスチューム」とは「衣装」を意味します。
また「プレイ」には行動する、演じるなどの意味があるため、役者たちがその時代に即した衣装を身に包み、演じる時代劇のことを特に「コスプレ」と呼んでいたのです。

しかし、1970年代頃からアニメーション制作が映像業界の中で活性化し、1990年以降は自分が好きなアニメや特撮ものの衣装を身に纏ったファンが参加するコミケ(コミックマーケットと呼ばれる同人誌即売会)や写真撮影イベントなどが開催されるようになります。
そんなキャラクター衣装に身を包んだ人のこといつしかコスプレイヤーやレイヤーまたコスプレイヤーズと呼ぶようになり、かつては自作衣装がメインだったものが今ではコスプレ衣装を専門に販売するアパレルメーカーまで登場するほど市場が活況を呈しています。
21世紀になるとアニメや漫画、ゴジラ、特撮ヒーローは海外でも人気のある重要なコンテンツとなり、日本政府も国策として海外へのマーケット拡大に積極的乗り出し、コミケやコスプレイベントはインバウンド効果における重要な意味を占める産業にまで成長します。

コスプレは初心者でも楽しめる

コスプレに興味はあるけど、初心者には何かとハードルが高そうです。
SNSではそれぞれ手の込んだコスチュームを着て、メイクやウィッグもバッチリ決まっているコスプレ愛好者はYoutubeやInstagramで数多くのフォロワーを獲得しています。
メジャーなコスプレイヤーとしては「えなこ」、「伊藤もえ」、「あまつ様(あまつまりな)」、「おもてちゃん」、「サク」(敬称略)などが人気です。
初心者でもAmazonなどのネット通販を利用すれば簡単にコスプレを楽しむことができます。
仮装衣装ならばドンキでも購入可能です。
世界でも最先端のコスプレ大国日本ならネットで簡単にコスプレ情報にアクセスすることができます。

コスプレイヤーに人気のあるキャラクター

多くの方は「コスプレ」と聞くとアニメやゲームのキャラクターをイメージするのではないでしょうか?
しかし、コスプレの世界は広くて深淵なのです。
例えばアニメやゲームの主題歌を手掛けたことのあるヴィジュアル系バンドになりきったり、実写ではスターウォーズやスタートレック、エイリアンなどのSF系洋画、ジェイソンやゾンビ、貞子などホラー映画の登場人物に人気が集中しています。
その他にもかわいいメイド服やアイドル系のコスプレも人気が高いのです。
また、最近のアニメコスプレでは人気ゲームを原作に持つアニメシリーズのコスプレの人気が高くなっています。
例えば、名刀たちが審神者(さにわ)と呼ばれる特殊な力を持つ能力者によってイケメンに擬人化され、歴史の教科書でもおなじみの合戦場に現れ、歴史を改変しようとする敵モンスターを討伐する「刀剣乱舞」。
魔術師たちが過去の英雄たちを英霊として召喚し、契約を結んで世界を征服する力を有するといわれる伝説の聖杯をめぐる聖杯戦争を勝ち抜くFate(Fate/Zero、Fate/Stay night、Fate/Grand Order他)などのシリーズ物です。
刀剣乱舞は日本刀や槍、脇刺、短刀など刀の種類によって、性格の違うイケメンが勢揃い。衣装も凝っていて中には中性的な人気キャラクターがいるなど、メンズだけでなく女性もコスプレしやすいということで非常に人気が高い作品です。

アニメからゲームになった作品もコスプレ界では人気の高い作品が見受けられます。
かつて社会現象を巻き起こした魔法少女まどか☆マギカは魔法少女のかわいいコスチュームはもちろんのこと、マギアレコードというゲームの世界には数多くの魔法少女が登場するので、女性のコスプレイヤーに人気の高い作品です。
魔法少女いうタイトルを持つ作品の中でもまどか☆マギカとマギアレコードは圧倒的な人気と知名度を有しています。

ラブライバーと呼ばれる熱狂的なファンを持つラブライブ!も映画化や音ゲーなどメディアミックス展開しており、メンバーの数が多くそれぞれの推しキャラに扮したグループコスプレが目立つ作品です。

もう一つコスプレの世界で外せない存在がジャンプファミリーと呼ばれる作品たちです。
ジャンプファミリーとは集英社の週間少年ジャンプに連載中もしくは過去のアーカイブ作品のことです。
惜しまれつつも連載とアニメシリーズが終わってしまった「銀魂」とヒーローに憧れる少年たちの活躍を描く「僕のヒーローアカデミア」、スタンドと呼ばれる使い魔をつれて異能バトルを繰り返す「ジョジョ」シリーズ、2019年から2020年にかけて大きなムーブメントを起こした「鬼滅の刃」、この鬼滅の刃に抜かれるまで10年以上に渡り、コミックス売り上げ数ナンバーワンの座に輝いていた「ONE PIECE」、海外でも圧倒的な知名度を誇る「ドラゴンボール」シリーズ、スポーツものでは「スラムダンク」、「テニスの王子様」、「ハイキュー」、ジャンプNEXTに連載中の「黒子のバスケ」など、コスプレイヤーにとても人気が高い作品がジャンプには目白押しです。

声優のコスプレも

コミケやアニフェス、ニコニコ超会議など世界中からコスプレイヤーが集まるビッグイベントでは声優によるトークショーやアニソンライブなども同時に行われます。
今ではアニソンが楽曲ダウンロード数やカラオケランキングの上位常連になることも珍しくありませんが、特に声優たちがユニットを組んで、その作品の世界観を歌い上げるアニソンはコアなファンに人気があります。
例えば人気ロボットアニメ「マクロスΔ」で登場するユニットのワルキューレ、人気キャラの声優がオリジナルソングを出しそれを集めたアルバムが売上チャートの上位に入る「テニスの王子様」など、今や声優の活躍の場はアフレコだけでなく、ライブも大きなステイタスになっているのです。

そんな声優人気の中でちょっと変わり種のユニットが「ヒプノシスマイク」です。このユニットはかつてガンダムを彩った名曲を世に送り出したキングレコードが手がける音楽CD企画です。
男性声優12名がその楽曲のプロモーション用のキャラクターに扮し、ラップバトルを繰り広げるという今までにないスタイルが注目を集めています。
このCD企画が人気を博し、Youtubeの公式ファンクラブサイトの登録者数は85万人を突破、2020年3月には音ゲーがリリースされ、10月からはアニメもスタートします。
声優のコスプレというより、ヒプノシスマイクに登場するイメージキャラのコスプレが愛好家の魂に火をつけ、ヒプノシスマイクコスプレーヤーが誕生し、その影響は海外のサブカルチャーファンにまで浸透しつつあるのです。

世界で人気のコスプレ

訪日観光客の中には「コスプレ」をしたくて日本に来ました、という方もいます。
日本ではコミケやアニフェスなどの大きなイベントの他にも愛好家たちが自主的に集まって撮影会をするなど、コスプレを通じた交流が盛んに行われています。
今や日本のアニメや漫画、ゲームは海外の文化にも大きな影響を与えています。
今後もコスプレフィーバーは世界中に拡大していくことでしょう。