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「江戸指物」紹介動画について

こちらの動画は「KyodoNews」が公開した「釘を使わない伝統の家具 東京職人「江戸指物」」です。

日本には伝統的に釘を一本も使わない建築、家具、木工品の作り方があります。
この木工技術のことを「指物(さしもの)」と呼ばれ、起源は平安時代にまでさかのぼる長い歴史があります。

日本の神社を建てるプロのことを宮殿師や宮大工と言いますが、江戸指物もこの宮殿師たちの技法から受け継がれたものと言われています。
「指物」の名前の由来は木と木を「さし合わせる」ところから来ています。
動画でも登場している東京都荒川区東日暮里にある工房で働く江戸指物の女性家具職人「河内素子」さんの隙間なく組み合わさるように丁寧にほぞを掘っている作業風景をご覧になれます。
板同士を合わせると気持ちいいぐらいにぴったりと合い、グラグラしないことがわかりますね。
動画では1:02より「ほぞ」についての詳しい説明をご覧になることができます。

伝統工芸職人・指物師とは

江戸指物の画像
画像引用 :YouTube screenshot

日本伝統の宮殿師の高い木工技術から受け継がれた江戸指物は普通の家具職人とは異なり「指物師」と呼ばれます。
指物師の歴史も長く、プロとして技術が受け継がれるようになったのは室町時代だと言われています。
江戸指物では主に箪笥や棚などの日常的な家具を作ります。

昔から指物は京都では公家や貴族が用いていたものが江戸時代になり徳川幕府御用達になると多くの指物職人が江戸へ招かれ、武家生活には欠かせないほどの人気家具となりました。
大名屋敷が軒を連ねる今の台東区には多くの江戸指物師が暮らしていました。
当時の名残から今でも江戸指物の工房は台東区周辺に集中しています。

日本の伝統工芸品である江戸指物の特徴

江戸指物の画像
画像引用 :YouTube screenshot

江戸指物の特徴は何と言っても木目の美しさを生かした木工家具の風合いです。
また釘を使っていないので見た目がすっきりと美しく家具の背面にも匠の技が活かされていることが動画からもわかると思います。

江戸指物は組み手や接ぎ手が外から見えないよう「ほぞ」を掘りそれを組み合わせるのですが、見えないところほど高い職人技が要求されます。
江戸指物の完成品を眺めていると、江戸職人の粋で質実剛健な心意気を垣間見ることができます。
動画の最後の方でも紹介されていますが、引き出しを押すと違う引き出しが飛び出してくるのは、組み手が隙間なくぴったりと合っているためタンス内部の機密性が高いという証拠です。

この引き出しにものを入れたらその重さで飛び出してこなくなるというところまで計算してほぞを掘っているのです。
このように材料となる桑や欅、桐の木の目利きから組み立て方まで日本伝統の技術を今に伝えているのが江戸指物職人です。
動画では3:03より完成した芸術品・美術品のように美しいタンス(箪笥)をご覧になることができます。

日本の伝統工芸品・江戸指物紹介まとめ

江戸指物の画像
画像引用 :YouTube screenshot

こちらの記事では動画に沿っては日本の伝統工芸品である江戸指物を紹介しました。
日本観光の際には江戸指物展などに足を運び、日本伝統文化の江戸指物の実物と職人技を体験・体感してみてはいかがでしょうか?

【公式ホームページ】江戸指物 - 伝統工芸品 | 台東区公式 伝統工芸品サイト
https://craft.city.taito.lg.jp/craft/893/

この記事を書いた人
最終更新日 : 2020年9月15日
日本
児玉 勇(Yu Kodama)
日本と焼き鳥をこよなく愛するライター

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釘を一本も使わない東京の伝統の家具「江戸指物」を作るには手間と高い技術が必要!伝統の技に魅せられてこの世界に飛び込んだ女性が江戸の粋を現代に伝える。
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