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奈良興福寺南円堂の四天王像のCTスキャン調査に関する動画をご紹介!

こちらの『奈良・興福寺の国宝「四天王像」、作者は運慶? X線CTスキャン調査で技法解明』は「朝日新聞社」が公開した、奈良興福寺南円堂の四天王像に関する動画です。

2017年に東京国立博物館(東博)は、特別展「運慶」に合わせて、奈良県にある興福寺の仏像をCTスキャンしました。
これにより、日本彫刻史上最高傑作といわれる無著世親菩薩立像の作者が天才仏師運慶である可能性が浮上したのです。
現在、日本国内には運慶作の仏像がほかに31体あるとされますが、今後の調査で運慶作と考えられる仏像が増える可能性もあります。

動画で紹介されている四天王像のCTスキャン調査とはどんなもの?

奈良・興福寺の国宝「四天王像」の画像
画像引用 :YouTube screenshot

動画によると、奈良県興福寺南円堂の四天王像と興福寺北円堂の無著・世親両菩薩立像をCTスキャン調査したところ、いずれも芯のある木材を組み合わせていたことが分かりました。
これにより興福寺四天王像は運慶作ではないかと言われています。
無著・世親像の技法との共通性は双方の作者が運慶であるということを裏付ける重要な要素となりそうです。

動画では、2mを超える大きさの仏像を丁寧に梱包し、0:49よりX線CTスキャンを行います。
動画の0:10より、東京国立博物館の浅見龍介企画課長はインタビューで「この四天王像は今までX線透過撮影がされたことが無く像内の様子や構造が把握されていなかった」と語ります。

動画で紹介されている四天王像とはどういったもの?

奈良・興福寺の国宝「四天王像」の画像
画像引用 :YouTube screenshot

四天王像とは仏教で四方を守護している四神のことで、東方の持国天像、南方の増長天像、西方の広目天像、北方の多聞天像で構成されます。

興福寺の四天王像は運慶の父である康慶の作と考えられていましたが、今回の調査や作風の研究から、運慶の工房で作られた可能性が高まりました。

動画で紹介されている興福寺には国宝や国重要文化財が数多くある

奈良県・興福寺の画像
写真:奈良県・興福寺

奈良県にある興福寺は東金堂と西金堂、北円堂や南円堂といった歴史的な建造物で構成されています。
興福寺の木造四天王立像は、動画で紹介されている南円堂の四天王像と入れ替わる形で旧金堂から南円堂へ移されました。

興福寺にはほかに阿修羅像、木造薬王菩薩・薬上菩薩立像、銅造薬師如来坐像、両脇侍像、木造文殊菩薩立像、木造維摩居士坐像、木造十二神将立像、銅造仏頭といった、平安時代鎌倉時代に製作された寺宝が数多くあります。

興福寺四天王像の調査に関する動画まとめ

奈良・興福寺の国宝「四天王像」の画像
画像引用 :YouTube screenshot

今回は、仏像に関する歴史的価値の高い発見を動画でご紹介しました。
この東京国立博物館の調査は、歴史の謎を紐解く重要な発見になるかもしれません。

奈良県は平城京の時代から栄え、現在でも東大寺や春日大社、薬師寺や当麻寺など色々な見どころがあります。
仏像や歴史に興味がある方は、ぜひ足を運んでみましょう。

【公式ホームページ】法相宗大本山 興福寺
https://www.kohfukuji.com/

この記事を書いた人
最終更新日 : 2020年9月15日
日本
坂崎 なお(Nao Sakazaki)
日本の文化や伝統に興味津々!ステキな風景を紹介していきます!
仏像をCTスキャンしたら天才仏師の運慶の作品だった!?大迫力の芸術品は歴史を覆す大発見!
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