脊髄損傷患者の画期的な再生治療法を紹介
今回の紹介する動画は「HTBニュース」が公開した、脊髄損傷患者への再生治療法が厚生労働省から世界初承認されたニュース映像「【HTBニュース】世界初!脊髄損傷患者の”神経”再生治療法」です。
2018年に厚労省が承認したのは、札医大・ニプロ共同開発の再生医療製品「ステミラック注」です。
この再生治療法は、脊髄損傷患者の骨髄液から間葉系幹細胞を抽出し、約1億個に培養します。
それを点滴で静脈に注射することで、損傷した脊髄の神経が再生するというものです。
札幌医科大学で行われた今回の治験では、13人中12人に機能の回復がみられました。
今後7年間は有効性・安全性の確認を継続するのが承認条件になりました。
動画で紹介されている再生治療法「ステミラック注」とは
今回承認されたステミラック注は脊髄損傷脊髄損傷の治療に用いるキットの製品名称で、一般的名称を「ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞」と言います。
この再生治療法は、2018年12月に条件及び期限付きで承認がされました。
培養に用いる間葉系幹細胞を骨髄液採取しますが、この間葉系幹細胞は神経や血管に分化する事がわかっていて、骨髄損傷患者から採取した間葉系幹細胞を約2週間かけて1万倍まで培養します。
約1億個になった細胞を30分から1時間かけて静脈内投与されると、損傷した脊髄の周辺にある血管新生と抗炎症作用さらに脊髄神経の再生が行われ神経症候と機能障害を改善するとされています。
その仕組みは動画の0:23より詳しく紹介されています。
このステミラック注は先駆け審査指定制度対称の再生医療等製品の第一号承認になっています。
脊髄損傷再生治療法の費用や副作用
写真:胸が痛い人
画期的な再生治療法の開発ですが、2019年2月26日の薬価では14,957,755円という超高額な費用がかかります。
この治療の副作用としては、骨髄液採取手術で、出血、創部の感染やヒキツレなどが起こります。
また、幹細胞動脈投与によって肺梗塞が発生する可能性もあります。
脊髄損傷では何が起きる
写真:腰を痛めた人
脊髄とは、背骨に囲まれたトンネルのような器官である脊柱管を通り、脳からの指令を手や足といった末端へ伝える役割を持っています。
この脊髄は左右へ枝のように伸びて、その位置から節ごとに頸髄、胸髄、腰髄、仙髄と分かれています。
この脊髄が損傷されると、損傷部位から下の神経回路へ双方向に指令が伝わらなくなります。
それにより、運動麻痺、感覚麻痺、運動感覚完全麻痺、自律神経障害、排尿障害、排便障害といった障害が起こります。
今まではこのような脊髄損傷により、神経細胞が損傷されると再生は困難とされ後遺症を軽減するためにリハビリテーションを行うのが標準的な治療とされてきました。
また、脊髄損傷患者は毎年5,000人も発生しているとされ、国内では10万人以上もの患者がいると推定されています。
そんな中、動画で紹介されている骨髄損傷再生治療は、まさに希望の光とも言える手段となりました。
莫大な医療費がネックではありますが、脳梗塞や脊髄損傷といった麻痺・障害を解決に導くことができます。
脊髄損傷患者への再生治療法紹介まとめ
脊髄損傷患者への再生治療法が世界初承認されたニュース映像を紹介いたしましたがいかがでしたか?
脊髄損傷患者の希望の光となる再生治療法で新しい治療の形を切り開くことができました。
今後の再生治療の行く末が楽しみですね!
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