世界遺産・小菅修船場跡とは
こちらの動画は「videopro8570495」が公開した『世界遺産、日本の近代造船所発祥の地「小菅修船場跡」』です。
世界遺産に登録されている小菅修船場跡は、近代造船所発祥の地である長崎県長崎市小菅町にある1868年12月に完成した日本初の西洋式ドックです。
日本最古のボイラー蒸気機関を動力とする「曳きあげ」装置が設置されており、この西洋式ドックはスリップドックと呼ばれていました。
小菅修船場跡の設置されていた西欧式ドックは、「船架」と呼ばれるボイラー式蒸気機関で船を曳きあげるための台があり、その船架がそろばん状に見えたことから通称「ソロバンドック」と呼ばれました。
この「ソロバンドック」は動画の中でも0:55あたりから紹介されているのでご覧ください。
また蒸気を発生させるボイラーや1,000トン級の船を曳揚げていた機械も動画の3:12よりご覧になれます。
世界遺産「小菅修船場跡」の歴史
動画で紹介されている小菅修船場は、トーマス・ブレイク・グラバーというスコットランド人の商人が幕末の維新十傑・小松帯刀、五代才助(五代友厚)らの薩摩藩士たちと計画し、外国船の修船施設・船場として明治元年(1868年)に完成しました。
その翌年、武器貿易で資金難に陥ってしまったトーマス・グラバーは明治政府に小菅修船場を売却し、長崎製鉄所の管理、三菱所有の施設となりました。
買収後は現在の三菱重工長崎造船所へと成長しますが、船舶の大型化に伴い事業は縮小しました。
その後第二次世界大戦で小型の軍用船艇を生産し、一度は盛り返したものの戦後1953年には閉鎖することになりました。
現在では、日本最古の本格的な煉瓦造りの建物として国の史跡に認定されています。
その独特なレンガはコンニャク煉瓦とも呼ばれ、2015年に明治日本の「産業革命遺産_製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産として世界遺産(ユネスコの世界文化遺産)に認定されました。
煉瓦造りの施設外観は動画の1:11よりご覧になることができます。
世界遺産小菅修船場跡の謎
写真:小菅修船場跡
長崎県長崎市小菅という土地は小さい入り江が陸に食い込むように伸びており、船の曵き込み、曳き揚げには絶好の土地でしたが、なぜ薩摩藩が藩外である長崎に修船場を設けることができたのかは謎のままです。
説としては以下の4つが挙げられます。
1. 薩摩藩の経済力が長崎まで及んでいた
2. 小菅が天領であった
3. 幕府が修船場を必要としていたこと
4. 長崎御用達商人を建設の申請者としたこと
観光地としての世界遺産「小菅修船場跡」
歴史的な面だけでなく、観光地としても世界遺産・小菅修船場跡は有名です。
土日だけ開放されている曳揚げ小屋はボイラーや巨大な歯車を見ることができ圧巻です。
住所は長崎県長崎市小菅町で、交通アクセスはJR長崎駅前から長崎バスで15分、小菅町下車、徒歩5分です。
また、駐車場はないため公共交通機関をご利用ください。
世界遺産「小菅修船場跡」に触れて幕末の歴史を感じよう!
こちらの記事はいかがだったでしょうか?
世界遺産小菅修船場跡という幕末の歴史を担った造船施設の歴史や背景を知ると圧巻の景色も、より迫力が増すことと思います。
長崎へ旅行をした際にはぜひ世界遺産小菅修船場跡へ訪問してみてはいかがでしょうか?
近隣には宿泊施設・ホテルもありますので観光の際には是非ご利用ください。
◆小菅修船場跡 施設概要紹介◆
【住所】〒850-0934 長崎県長崎市小菅町5
【交通アクセス】JR長崎駅前から長崎バスで15分、小菅町下車、徒歩5分
【入館料金】無料
【駐車場】無し
【電話番号】095-829-1314
小菅修船場跡(こすげしゅうせんばあと)|観光スポット|【公式】長崎観光/旅行ポータルサイト ながさき旅ネット
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/169/
【トリップアドバイザー】小菅修船場跡
https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298568-d4952490-Reviews-Kosuge_Repair_Dock_Old_Site-Nagasaki_Nagasaki_Prefecture_Kyushu.html
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