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「大谷焼」紹介動画

こちらの動画は「伝統工芸 青山スクエア」が公開した「手技TEWAZA「大谷焼」Otani Pottery/伝統工芸 青山スクエア Japan traditional crafts Aoyama Square」だ。

伝統工芸である大谷焼は徳島県鳴門市で生産されている陶器であり、歴史的文化の深い焼き物として多くの日本人に親しまれている。

大谷焼の起源は1780年にまで遡り、豊後の国(現在の大分県)で作られた物が始まりとされている。
伝統工芸である大谷焼の材料は鉄分の多い堆積粘土だが、もともとは赤土で作られていた。

大谷焼とは

大谷焼の特徴は、その大きさである。
伝統工芸である大谷焼は、酒器・かめ壺・植木鉢などの大きな陶器が有名だ。
この大きな大谷焼を作り方は「寝ろくろ」と呼ばれる独特の文化的製法で作られる。
「寝ろくろ」は、巨大な陶器を制作するために考案された文化的製法であり、陶器を制作する職人に加え、ろくろを回す職人の2人で行われる。
ろくろを回す職人は、横に寝て足でろくろを動かすことから「寝ろくろ」と言われる。

現在では陶器を作るろくろは、機械で回すことが多い。
しかし文化的製法で作られる大谷焼は、人間のリズムでろくろを回すことにこだわっている。人間の作るリズムは機械では再現できるものではなく、職人たちの匠の技があってこそだ。

歴史的文化を大切にする大谷焼は、職人の手技によって作られ、機械は使っていない。
ろくろはもちろんのことだが、こて・亀板(きばん)・柄杓(ひしゃく)など昔ながらの文化的道具を現在でも使っており、伝統文化を大切にしている。

伝統工芸である大谷焼は、阿波地方の伝統工芸「藍染」と深い関係がある。「藍染」は藍を原材料にし、衣類等を染める技法だ。
「藍染」では染料を保存する大きな陶器が必要なため、伝統的にこれに大谷焼が使われてきた。
「藍染」は非常に手間がかかるものの、「藍染」特有の柔らかい緑がかった青色は、現在でも多くの方に愛されている。
「藍染」で使われる大谷焼は「藍甕(あいがめ)」という名称で使われている。

徳島県鳴門市では毎年11月の第2土曜・日曜に「大谷焼窯まつり」が開催されている。
大谷焼陶業協会が主催するこの祭りでは、様々な大谷焼を販売している。

「大谷焼」紹介まとめ

伝統工芸である大谷焼は、大きな陶器として有名な焼き物であり、一般的には美術品として親しまれている。
しかし現在では、日用品などの小さな陶器も作られている。
「大谷焼窯まつり」では、皿・徳利・茶器などの大谷焼が市販の2~3割引で販売されており、祭りの目玉になっている。
また、大谷焼の文化的製法を体験できるイベントや大谷焼名陶展などもあるので、日本の伝統工芸に直に触れたいという方にはおすすめの祭りだ。

この記事を書いた人
最終更新日 : 2020年9月15日
日本
小林 達之(Tatsuyuki Kobayashi)
日本の伝統とご飯と音楽が好きなライター
徳島県鳴門市の伝統工芸「大谷焼」は日本を代表する美しい陶器!「寝ろくろ」など独特な文化的製法を使った職人の技は必見!
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