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神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮「流鏑馬神事」動画紹介

鎌倉の鶴岡八幡宮の画像
写真:鎌倉の鶴岡八幡宮

今回は『keity』さん制作の『鎌倉 鶴岡八幡宮 流鏑馬 20連発』という動画を紹介します。

神奈川県鎌倉市にある鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)。「鶴岡八幡宮例大祭」の神事である流鏑馬(やぶさめ)は、狩装束に身を包んだ射手(いて)が、馬を操りながら鏑矢で的を射る神事です。

動画では、流鏑馬神事の儀式から始まり、射手が次々と馬上から鏑矢を放つ様子が映し出されています。動く馬を制しながら矢を放つには、高度な技術が必要です。

まずは、鶴岡八幡宮で行われる勇壮な流鏑馬の様子を、動画でご覧ください。

流鏑馬とはどんな神事?歴史や何のために行われるのかを解説します!

流鏑馬の画像
写真:流鏑馬

日本の古式弓馬術として知られる流鏑馬の歴史は古く、6世紀の欽明天皇時代まで遡ります。大分県にある宇佐八幡宮に神功皇后と応神天皇を祀り、「天下泰平」と「五穀豊穣」を祈願し、馬上から三つの的を射させた神事として始まったそうです。流鏑馬の語源は、「矢馳せ馬(やばさめ)」、「馬に乗り鏑矢を射流す」ことからきています。

鶴岡八幡宮の流鏑馬は800年以上の歴史がある伝統行事。源頼朝が1187年、鶴岡八幡宮放生会(ほうじょうえ)において天下泰平を願い、全国から集めた弓の名手たちによる流鏑馬を奉納したのが始まりとされています。

頼朝が奨励した流鏑馬は、武士たちが技量を高め、鎌倉武士の質実剛健さを表すために欠かせない神事でした。

流鏑馬には2つの流派があります。源氏の祖である源経基が伝承し、源義光へと伝わり、そこから武田家と小笠原家に受け継がれたのです。そのため、流鏑馬には「武田流」と「小笠原流」が存在しています。鶴岡八幡宮で執り行われる流鏑馬は小笠原流です。

全国各地の神事やお祭りで行われている流鏑馬、何か所か訪れることで流派の違いを楽しめるかもしれませんね。

日本三大流鏑馬とは?鶴岡八幡宮以外は何県のどこで行われている?

下鴨神社の流鏑馬神事の画像
写真:下鴨神社の流鏑馬神事

鶴岡八幡宮、長野県の若一王子神社、京都府下鴨神社(賀茂御祖神社)の流鏑馬をあわせて日本三大流鏑馬とされています。ここでは、若一王子神社と下鴨神社の流鏑馬について解説していきましょう。

●長野県・若一王子神社の流鏑馬神事
若一王子神社の流鏑馬神事は、例祭奉祝祭において行われます。本神事の特徴は、射手は子どもが担っているという点。顔に化粧を施し、昔ながらの射手の装束を身にまとい町内を一巡、神社境内の3か所の的に矢を射て豊作を祝う神事です。

●京都府、下鴨神社(賀茂御祖神社)の流鏑馬神事
下鴨神社の流鏑馬神事は、「葵祭(賀茂祭)」の前儀として執り行われます。下鴨神社の流鏑馬の歴史は三つの流鏑馬神事の中で最も古く、日本書紀において457年頃に行われていたと伝わるほど。特徴的なのは、他の二つが武家の装束を着ているのに対し、下鴨神社では公家装束を着て行われる点です。

鶴岡八幡宮の流鏑馬、見どころをご紹介!

鶴岡八幡宮の流鏑馬の風景の画像
写真:鶴岡八幡宮の流鏑馬の風景

鶴岡八幡宮で執り行われる流鏑馬の見どころといえば、何と言っても射手の装束でしょう。鎌倉時代の武士が狩りを行う際に着ていた狩装束を身にまとい、綾藺笠(あやいがさ)という、藺草(いぐさ)を綾織に編み、裏に布を張った特徴的な帽子を被ります。直垂(ひたたれ)という上着を着て、腰に太刀をはいたその姿は凛々しくとても華やかです。

流鏑馬が行われる際の特徴ある掛け声も見どころの一つ。射手が馬を走らせながら矢を放つ際に「イン、ヨー、イ」と声を発します。これは、「陰、陽、射」を表しており、鎌倉時代の武士の教えに取り入れられていた陰陽道に起因するもの。小笠原流の祖である小笠原長清も鎌倉武士であったことから、陰陽道を軸に据えていため、このような掛け声になっているのだそう。

そして、掛け声以上に聞いていただきたいのは、矢が的を射抜いた時の「パーン」という乾いた音。武士が命懸けで臨んだとされる、弓馬術の技量が最大限に発揮された瞬間に注目してみてください。

2024年の鶴岡八幡宮の流鏑馬神事はいつ?場所はどこ?

鎌倉の鶴岡八幡宮の本宮の画像
写真:鎌倉の鶴岡八幡宮の本宮

鶴岡八幡宮の流鏑馬神事は、例年9月16日の例大祭と10月の崇敬者大祭に執り行われています。しかし、直近の2022年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、中止となりました。現状、鶴岡八幡宮のホームページ上では2023年の流鏑馬神事の日程に関する情報は発表されていません。しかし、行動制限がなくなったこともあり、今年は執り行われる可能性が高いので、開催の発表を心待ちにしておきましょう。

鶴岡八幡宮の社務所玄関を出立し、下拝殿において神事が執り行われたのち、騎馬の流鏑馬馬場入りが行われます。その後、華やかな狩装束に身をつつんだ射手により流鏑馬神事が執り行われます。

日本三大流鏑馬神事「鶴岡八幡宮」まとめ

鎌倉の鶴岡八幡宮の本宮の画像
写真:鎌倉の鶴岡八幡宮の本宮

鶴岡八幡宮例大祭の神事として執り行われる流鏑馬は、華やかな衣装と磨かれた武芸、華麗な馬術が見られる貴重な機会です。

鶴岡八幡宮は「勝負運・仕事運・出世」のほか、「安産」や「縁結び」などのご利益を授かるので、流鏑馬神事で訪れた際には、ぜひお参りもお忘れなきよう。

また、例大祭の後に行われる神幸祭の神輿渡御や、緑の千早と緋袴も身にまとった巫女さんが奉仕する八乙女の舞も、ぜひご覧ください。

鎌倉時代から受け継がれてきた武士たちの技が見られる流鏑馬。長い歴史を受け継いできた華やかな神事にぜひ立ち会ってみたいものですね。

【公式ホームページ】鶴岡八幡宮

【トリップアドバイザー】鶴岡八幡宮

この記事を書いた人
最終更新日 : 2023年9月4日
日本
平敷 篤(Atsushi Heishiki)
日本文化が大好きな、沖縄在住のライター平敷篤と申します。
日本三大流鏑馬のひとつ神奈川県鎌倉市「鶴岡八幡宮」の流鏑馬神事!日本古式の弓馬術
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