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日本の旅は、いくつかのルールとマナーを知っておくだけで、驚くほど快適になります。2026年は、出国税が3,000円に上がり、富士山の通行料や免税の手続きも新しくなりました。電車の乗り方から温泉の入り方、神社の参拝、食事の作法まで、知っておくと役立つポイントを一本にまとめています。読み終わるころには、安心して日本を歩ける準備が整っているはずです。

神社の境内に立つ旅行者の画像
写真:杉木立に囲まれた神社の境内

「今年は何が違うんだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。2026年は、旅の費用と行動に直結する変更が3つあります。出国税の引き上げ、免税還付の方式変更、そして富士山の通行ルールです。順番に見ていきます。

出国税とは、日本から出国する人に課される税金で、正式には国際観光旅客税といいます。2019年から1人1,000円で運用されてきましたが、2026年7月1日以降の出国から3,000円に変わります。

支払いは航空券や乗船券の代金に上乗せされる形なので、空港の窓口で別に手続きをする必要はありません。2歳未満の子どもと、入国後24時間以内に出国する乗り継ぎの旅客は対象外です。

すでに航空券を持っている方に関わる経過措置もあります。2026年6月30日までに発券された一定の航空券などで出国する場合は、7月1日以降の出国でも引き上げ前の1,000円が適用される経過措置があります。対象になる航空券には条件があり、発券の時期などが基準になるため、すでに購入済みの方は航空会社などに確認してください。

最新の情報は観光庁の公式案内で確認してください。

買い物好きの方に関わるのが、免税の仕組みの変更です。これまでは店頭で消費税分を差し引いて購入する方式が中心でしたが、2026年11月から、いったん税込みで支払い、出国時に確認を受けてあとから還付を受ける「リファンド方式」へと切り替わります。

具体的な手続きや必要な登録は、制度の開始に向けて整備が進んでいます。最新の正確な手順は、国税庁の公式案内で確認してから準備するのが確実です。

富士山に登る予定がある方は、通行ルールの確認が欠かせません。山梨県側の吉田ルートは2024年に通行料の制度が始まり、2025年から4,000円になりました。静岡県側の富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートの3ルートも、2025年から条例で入山料4,000円が義務化されています。2026年も4ルートとも4,000円です。

あわせて、午後2時から翌午前3時までは、山小屋に宿泊予約のある人を除いて入山が規制されます。山梨県側の吉田ルートでは、1日の登山者数が4,000人に達するとゲートが閉鎖されます。開山は吉田ルートと須走ルートが7月1日、富士宮ルートと御殿場ルートが7月10日で、いずれも9月10日に閉山します。無理のない計画と十分な装備が前提になります。

富士山表口五合目の標識と登山道の画像
写真:静岡県富士宮市 / 富士山表口五合目

日本の街なかには、海外の感覚では気づきにくいルールがいくつかあります。なかでも旅行者が出会いやすいのが、たばこ、お酒、ゴミの3つです。背景まで知っておくと、自然に振る舞えるようになります。

過料(かりょう)とは、条例違反に対して自治体が徴収するお金のことです。路上喫煙の金額は地域によって違います。

東京都千代田区では、区内全域が路上禁煙地区で、禁止地区での喫煙やポイ捨てに過料がかかります。過料は条例上2万円以下で、当面は2,000円が適用されています。全国で初めて罰則付きの条例を設けた区でもあります。大阪市では、2025年1月27日から市内全域で路上喫煙が禁止され、違反すると1,000円の過料が徴収されます。どちらも、紙巻きたばこに加えて加熱式たばこも規制の対象です。千代田区は2024年11月1日から、加熱式たばこの路上喫煙者にも過料を徴収しています。たばこは指定の喫煙所で吸うのが基本になります。

東京都渋谷区の渋谷駅周辺地域では、2024年10月1日から、路上や公園などでの飲酒が午後6時から翌朝5時まで通年で禁止されています。ハロウィーンや年末だけだった規制が一年中に広がりました。

この条例には罰金などの罰則はありません。ただし、対象エリアで夜にお酒を飲んでいると、区が委託したパトロール員の指導や声かけの対象になります。夜の渋谷でお酒を楽しみたいときは、店内やホテルで飲むのが安心です。

日本の街を歩くと、ゴミ箱の少なさに気づくはずです。安全面などの理由で公共のゴミ箱は減っており、出たゴミは持ち帰るのが基本の文化になっています。

困ったときは、コンビニや自動販売機の横、駅構内のゴミ箱を活用できます。買い物のときに小さなポリ袋をひとつ持っておくと、ホテルに戻るまでゴミをまとめておけて便利です。(9:02)

日本の電車は、世界でも有数の静かな公共空間です。訪日した人がほぼ必ず利用するからこそ、知っておくと戸惑わずに済むマナーがあります。電車マナーの基本を、3つの場面に分けて整理します。

JR線の女性専用車両の表示の画像
写真:JR東日本の車内 / 朝夕の一部時間帯だけ設定される女性専用車

優先席とは、高齢の方、妊娠中の方、体の不自由な方、小さな子ども連れの方などに優先して譲る席のことです。空いていれば座って問題ありません。

大切なのは、必要な方が乗ってきたら席を譲ることです。優先席の近くでは、混雑時に携帯電話を電源オフかマナーモードにする案内が出ている路線もあります。(4:07)

女性専用車両は、朝夕の通勤時間帯など、時間が限られていることがほとんどです。ホームの足元や車両のドアに、ピンク色の表示やステッカーで案内が出ています。

男性が誤って乗ってしまった場合は、慌てず次の駅で別の車両に移れば大丈夫です。乗る前に時間帯と表示を確認しておくと、迷わずに済みます。(4:16)

混んだ車内では、リュックを前に抱えるか網棚に置くと、周りの人の邪魔になりません。通話は控え、音楽はイヤホンで聞くのが基本です。在来線の車内では飲食も控えめにします。新幹線や特急など、座席でゆっくり過ごす列車では飲食が一般的なので、列車の種類で使い分けると自然です。(5:12)

日本の食の場面には、海外の常識と逆になるポイントが集まっています。知っていれば気持ちよく食事ができ、地元の人との距離も縮まります。チップ、箸、会計の3点を見ていきます。

日本にはチップの習慣がありません。サービスの対価は料金にすでに含まれています。チップを渡そうとすると、店員が忘れ物だと思って追いかけてくることもあります。感謝を伝えたいときは、店を出るときに「ごちそうさまでした」と声をかけるのが自然です。(15:51)

箸の作法では、避けたい使い方がいくつかあります。ご飯に箸を突き立てる立て箸(たてばし)は葬儀の場面を連想させるため、強く避けられます。食器の上に箸を渡して置く渡し箸(わたしばし)や、料理を箸で突き刺す刺し箸も控えめにし、使わないときは箸置きに置きます。

一方で、ラーメンやそばなどの麺をすする音は、おいしく食べているしるしとして受け入れられています。気にせず楽しんで大丈夫です。(13:06)

多くの店では、席ではなくレジで会計をします。お釣りのやりとりでは、カウンターのトレイにお金を置くのが一般的な作法です。

現金のほか、SuicaなどのICカードや交通系電子マネー、PayPayなどのQRコード決済に対応する店も増えています。中国からの旅行者は、AlipayやWeChat Payを日本の加盟店でそのまま使えることがあります。小さな個人店では現金のみのこともあるため、現金を少し用意しておくと安心です。(15:10)

神社や仏閣、伝統的な観光地には、一般の観光スポットとは違うルールがあります。作法を知っておくと、文化体験の手応えがぐっと深まります。

朱塗りの社殿がある神社の境内の画像
写真:鹿児島県霧島市 / 山岳信仰の地に建つ霧島神宮の朱塗りの社殿

多くの神社では、まず手水舎(ちょうずや)で手と口を清めてからお参りします。神社本庁は、再拝、二拍手、一拝を基本形としています。2回お辞儀をし、2回手をたたき、最後にもう1回お辞儀をする作法です。賽銭(さいせん)を入れる順番や鈴を鳴らす順番に厳格な決まりはなく、神社によって案内が異なります。掲示があれば従います。

京都の祇園(ぎおん)では、私道での撮影マナーが課題になっています。舞妓(まいこ)や芸妓(げいこ)を追いかけて撮影する行為が問題となり、地元の協議会が小袖小路などの私道に「通り抜け禁止」「無断撮影禁止」の看板を設置しました。看板には、無断での立ち入りや撮影について1万円を申し受ける旨が示されています。これは国や自治体が科す罰則ではなく、私道の持ち主側が求めているものです。支払いを求められるかどうかは状況によりますが、無断で立ち入れば、その場での注意や、持ち主からの請求、警察への通報につながることがあります。看板の指示に従ってください。

小袖小路の所有者から委託を受けた地元協議会が、私道の出入り口に掲示しているものです。花見小路のような公道もありますが、看板の指示に従い、人を追いかけて撮らないことが基本になります。

鎌倉市は、マナーの向上に関する条例で、混雑した場所での食べ歩きなどを控えるよう、マナーとして呼びかけています。禁止や規制ではありません。京都や浅草にも同じような呼びかけがあるので、看板を見かけたら従うのが安心です。

旅館や寺社、一部の飲食店では、玄関で靴を脱ぐ場面があります。脱いだ靴はそろえて置くと、より丁寧な印象になります。(19:22)

温泉は日本旅行の大きな楽しみのひとつで、同時に旅行者が最も戸惑いやすい作法が集まる場所でもあります。温泉とは、地熱で温められた天然の湯につかる、日本ならではの入浴文化です。基本の作法と、タトゥーを持つ方への現実的な選択肢を整理します。

湯船に入る前は、かけ湯で体を流し、洗い場で体を洗ってから入るのが作法です。湯船に入るときは、水着を着けないのが基本になります。海外の感覚とは逆ですが、多くの施設では裸で入ります。タオルは湯船に入れず、頭の上か洗い場に置きます。この3つを押さえておけば、初めてでも落ち着いて入れます。(20:26)

タトゥーを持つ方にとって気がかりなのが、入浴できるかどうかです。観光庁が2015年に行った調査では、入浴を断っている施設が約56%、認めている施設が約31%、シールで隠すなどの条件付きで許可している施設が約13%でした。対応は施設ごとに分かれているのが実情です。

一方で、観光庁は2016年に、不当な理由で入浴を断らないよう関係業界へ呼びかけ、カバーシールの活用や貸切風呂の案内、時間帯の工夫といった対応事例を示しました。ただし、この割合は上記の調査時点のもので、現在の全国の状況を示す最新の統計ではありません。対応は施設ごとに異なるため、旅行者は事前に施設へ確認してください。

実際に温泉を楽しむための選択肢は3つあります。1つ目は、肌色のカバーシールでタトゥーを隠す方法です。2つ目は、貸切風呂や客室の風呂を予約し、ほかの人を気にせず入る方法です。3つ目は、タトゥーの受け入れを公式に示している施設を事前に選ぶ方法です。いずれの場合も、予約前に施設へ直接確認しておくと確実です。(21:07)

ここまで見てきた内容を、行動ごとに一覧で整理します。どの行動が、どこで、どのような対応につながるのかを、旅行前にまとめて確認しておくと安心です。

路上喫煙(禁煙地区内)
【罰則・対応】過料(条例上2万円以下・当面2,000円)
【主な地域・条件】東京都千代田区(区内全域)
【根拠】区の生活環境条例

路上喫煙(禁止区域内)
【罰則・対応】過料1,000円
【主な地域・条件】大阪市(市内全域・2025年1月〜)
【根拠】市の路上喫煙防止条例

夜間の路上飲酒
【罰則・対応】罰則なし/条例違反・指導の対象
【主な地域・条件】渋谷駅周辺地域(区内全域ではない)・午後6時〜翌朝5時(通年)
【根拠】渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例(2024年10月〜)

祇園の特定私道での無断撮影・通り抜け
【罰則・対応】行政の罰則ではない。私道の持ち主側が1万円を申し受ける旨を掲示。無断進入は注意や請求の対象
【主な地域・条件】京都市・小袖小路など
【根拠】地元協議会が私道に設置した掲示。条例による罰則ではない

食べ歩き
【罰則・対応】罰則なし。マナーの呼びかけ
【主な地域・条件】鎌倉市など
【根拠】鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例(禁止・規制ではない)

歩行者の信号無視
【罰則・対応】法律上は罰則の対象(取り締まりはまれ)
【主な地域・条件】全国
【根拠】道路交通法

これらのルールは、外国人旅行者にも同じように適用されます。祇園の私道のように、行政の罰則ではなく地元協議会の掲示に基づくものもありますが、トラブルを避ける意味では同じです。違反したときの対応は地域や条例によって異なります。自治体の担当者や係員から指導や声かけを受けるだけで済む場合もあれば、その場で過料の対象になる場合もあるため、現地の案内に従ってください。看板や係員の案内に気づいたら、その場で従うのがいちばんスムーズです。(20:04)

文字だけでなく映像でも確認したい方には、動きで作法が伝わる動画が役立ちます。リュックの抱え方、温泉に入る手順、箸の使い方、神社での所作などは、見て理解するほうが頭に入りやすい場面です。

英語で日本のマナーを解説した動画「Manners in Japan | The Complete Guide on What to do and What NOT to do」では、電車、ゴミの扱い、箸の作法、会計とチップ、写真撮影、温泉の入り方まで幅広く取り上げています。旅行の前に一度見ておくと、この記事の内容を映像で復習できます。

【動画】電車でのリュックの持ち方は5:12より、箸のマナーは13:06より、温泉の入り方は20:26よりご覧いただけます。

旅行の直前になって気になりやすい疑問に、ひとつずつ答えます。

Q1. 出国税3,000円はいつ・どこで払う?
2026年7月1日以降に出国する国際線の航空券に自動で含まれるため、空港で別に支払う必要はありません。2歳未満の子どもと、24時間以内に出国する乗り継ぎ客は対象外です。なお、2026年6月30日までに発券された一定の航空券などで出国する場合は、1,000円が適用される経過措置があります。対象になる航空券には条件があるため、購入済みの方は航空会社などに確認してください。

Q2. 2026年11月以降、免税の還付はどう受け取る?
店頭でその場に消費税分を差し引く方式から、いったん税込みで支払い、出国時に確認を受けてあとから還付を受ける方式に変わります。手続きの詳細は整備が進んでいるため、国税庁の公式案内で最新情報を確認してください。

Q3. タトゥーがあって温泉に入れない場合の代わりは?
カバーシールで隠す、貸切風呂や客室の風呂を予約する、タトゥーの受け入れを公式に示す施設を選ぶ、の3つが現実的です。予約前に施設へ直接確認すると確実です。

Q4. 渋谷で缶ビールを持って歩いたら取り締まられる?
お酒の缶を持って歩くこと自体を対象にした規定はありませんが、渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例が禁じているのは、対象エリアでの午後6時から翌朝5時までの路上飲酒です。罰則はありませんが、その時間帯に路上でお酒を飲んでいると、区が委託したパトロール員の指導や声かけの対象になります。

Q5. 電車内でイヤホンなしに音楽を流してもいい?
法律で禁止されているわけではありませんが、日本の電車には静かに過ごす文化があります。周囲への配慮として、イヤホンの使用が強くすすめられます。

ここまで、2026年の新しいルールから、街なか、電車、食事、神社、温泉までの作法を見てきました。覚えておきたいのは、これらが「禁止事項の暗記」ではなく、日本文化を知る入り口だということです。作法を知っているほど、地元の人とのやりとりも気持ちよく進み、旅の手応えが増していきます。

出発前のチェックリストとして、次の15項目を確認しておくと安心です。出国税の金額と免除条件、免税の新方式、富士山の通行ルール、路上喫煙の禁止エリア、渋谷の夜間路上飲酒、ゴミの持ち帰り、優先席の譲り方、女性専用車両の時間帯、リュックは前に抱える、車内では通話しない、チップは不要、箸の作法、会計はレジで、神社の参拝作法、温泉のかけ湯とタトゥー対応、この15点です。

最新の正確な情報は、公式の窓口で確認するのが確実です。主な確認先をまとめておきます。

ルールを少し知っているだけで、日本の旅はもっと安心で、もっと楽しいものになります。あなたも、この記事のチェックリストを片手に、自分らしい日本の旅を計画してみませんか?

この記事を書いた人
最終更新日 : 2026年9月8日
日本
有田 和義(Kazuyoshi Arita)
エンタメ大好きなアラフォーライターです
外国人のための日本のルールとマナー2026、電車や温泉の作法から罰則の有無まで
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