日本独特のマジック「和妻」「手妻(てづま)」紹介動画について
こちらの動画は「Taijyu Fujiyama」が公開した「Taijyu Fujiyama / 藤山大樹 江戸から続く日本伝統マジック「手妻・和妻」の継承者~」です。
動画では日本の伝統を現代に伝える手妻師・藤山大樹の様々な手妻の演目をご覧になることができます。
歴史ある日本文化を動画でご堪能ください。
日本の伝統奇術の和妻とは?手妻とは?
こちらの動画で紹介されている「和妻」「手妻(てづま)」とは、演技、演奏、衣裳、ストーリーが一体化した日本独特の歴史ある手品のことです。
和風手品(マジック)全般を意味する「和妻(わづま)」は、品玉(しなだま)の名でも呼ばれることもあります。
また和妻に対して西洋の記述スタイルを洋妻と呼ばれることもあります。
「手妻」の語源は、「手を稲妻の様に素早く動かす」ことに由来しています。
「和妻」「手妻」の歴史は古く、「和妻」「手妻」の起源となる日本最古の奇術書は正徳時代の1715年に刊行された「神仙戯術」で、この奇術書には「ひょうたんがひとりでに動く術」「作りものの魚に水中を泳がせる術」などが記載されています。
代表的な和妻、手妻は「胡蝶の舞」「袖玉子」「ヒョコ」「お椀と玉」「連理の紙」「釜抜け術」「扇子玉子」「紙うどん」「天狗の豆隠し」「柱抜き」「水芸(噴水術)」「呑馬術」があります。
動画でも0:37よりこれらの様々な曲芸をご覧になることができます。
和妻、手妻で使用する道具・仕掛け・装置も和傘や扇子など、日本の文化を感じることのできるものとなっています。
日本に古くから受け継がれてきたこの伝統的な奇術は、1997年5月24日に文化庁長官により記録作成等の措置を講ずべき無形文化財として選択されました。
動画で「和妻」「手妻」を披露する藤山大樹とは
こちらの動画で紹介されている藤山大樹(ふじやまたいじゅ)は、手妻の数少ない継承者のひとりです。
大学卒業後の2010年に藤山新太郎に師事し、手妻師としての道を歩み始めました。
彼の師匠である藤山新太郎は文化庁芸術祭「芸術祭賞」を三度受賞するなど、手妻界の大家として知られている人物です。
師の元で稽古に励み、手妻の技を磨いた藤山大樹は、2014年マジックのアジアチャンピオンになり、2015年世界大会「FISM」で5位に入賞を果たしました。
これ以後、藤山大樹は活躍の場を世界に移し、現在までにアメリカ、ロンドン、イタリア、メキシコ、中国、韓国など世界10ヶ国・20都市以上の公演で妙技を披露しました。
2018年にはアメリカのTV番組「FoolUs」で七変化を含む奇術を披露し、この時のパフォーマンス動画は1,300万回再生を超えています。
日本独特のマジック「和妻」「手妻」を現代に伝える
「手妻・和妻」は江戸古典奇術として日本独自に発展したマジックです。
しかし残念なことに、和の所作、舞踊の要素、古典の決まりごとを守った正統な「手妻・和妻」を演じる者は大変少なくなっているのが現状です。
無形の技術を継承することは至極困難なことですが、藤山大樹を始めとした後継者らは「手妻・和妻」という演芸を通して世界中に日本の伝統文化を伝えています。
日本独特のマジック「和妻」「手妻」紹介まとめ
伝統芸能とマジックを融合させた妙技「手妻・和妻」は西洋のマジックとは明らかに違い、形式美を重んじる日本らしさが根底にあります。
未体験の方は、ぜひ一度新スタイルの和風マジックショーでユニークな技芸を体感してみてはいかがでしょうか。
【公式ホームページ】「手妻・和妻」藤山大樹 公式サイト~江戸から続く日本伝統のマジック~
http://www.japanesemagic.jp/
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