hiromi sakata

2024年10月11日
[画像1]備中松山城の秋  2019.11.21標高430mの臥牛山頂上付近に建つ天守は、国の重要文化財で、現存天守を持つ山城としては最も高い所にあります。 鎌倉時代、有漢郷(現高梁市有漢町)の地頭秋庭重信が大

備中松山城の秋  2019.11.21

標高430mの臥牛山頂上付近に建つ天守は、国の重要文化財で、現存天守を持つ山城としては最も高い所にあります。 鎌倉時代、有漢郷(現高梁市有漢町)の地頭秋庭重信が大松山に城を築いたのを起源とし、1683(天和三)年に水谷勝宗によって3年がかりで修築され、今の天守の姿になりました。

この地は山陰と山陽を結び、東西の主要街道も交差する要地であるため、戦国時代は激しい争奪戦が絶えず、目まぐるしく城主交代が繰り返されています。

登城坂の周囲は、高さ10m以上の巨大で切り立った岩壁がそびえ、昔日のつわものたちが舌を巻いた”難攻不落の名城”の面影をうかがい知ることができます。 白い漆喰塗りの壁と黒い腰板のコントラスト、空の青に映える美しい天守。 秋には大手門付近の木々が紅葉し、岩壁が燃えるような朱色に覆われる景色は圧巻です。

江戸時代以前の天守が現存するのは日本でわずか12城のみ。 その中で山城として今もなお天守が残っているのは、この備中松山城だけ。

雲海に浮かぶ備中松山城を望む展望台(雲海展望台)は、標高430メートルの臥牛山頂上に建つ、備中松山城の天守を横から眺めることができるポイントです。 特に秋から春にかけての早朝には雲海が一面に広がり、運が良ければ写真のような「雲海に浮かぶ備中松山城」を見ることが出来ます。 ただし、雲海は昼と夜の寒暖差が大きいことや無風などの気象条件がそろわないと発生しません。 また、雲海が薄すぎても厚すぎても、「雲海に浮かぶ備中松山城」を見ることができません。

雲海が発生する時期は、9月下旬~4月上旬の早朝です。 12月から2月末までは雪が積もることがあります。 時間は明け方から午前8時頃までで、特に10月下旬~12月上旬の早朝には、濃い朝霧が期待できます。 雲海が出る条件は「天候が良く、朝方と日中の気温の差が大きいこと」がひとつの判断基準となります。