当時の大井川は、水量も多く、ひとたび雨が降れば洪水を引き起こす暴れ川であった反面、豊かな水源と肥沃な大地を与える恵みの川でもありました。 その恩恵に感謝し、大井川鎮護と郷土の発展を祈り、大井神社は創建されました。
大井神社は当初、大井川上流で祀られていましたが、洪水によって流され、1276年流れ着いた島田の地で祀られるようになったとされています。 その後度々の洪水によって御社地を変え、1689年に街の伸展に伴い現在の御社地に御遷座されました。
現在でも弥都波能売神(水の神)・波邇夜須比売神(土の神)・天照皇大神(日の神)の三女神を祀り、多くの人々の信仰を集めています。
当社の祭である大井神社大祭、通称「帯祭り」は10月中旬、神様が旧社地に里帰りするお祭で、元禄8年(1695年)に現在の形が定められて以来、寅・巳・申・亥歳の3年毎に3日間行われています。
最終日には、御神輿と勇壮華麗な大名行列と大奴・古雅優美な鹿島踊り・一流芸人の長唄と三味線に合わせての屋台踊り等が1つに連なり、島田のまちを華やかに進みます。 江戸時代からの形を守り伝えてきた帯祭りは、元禄絵巻さながらの美しい伝統芸能が息づく豪華絢爛なお祭です。