[画像1]【海底火山と海岸植生をめぐる小さな旅 弁天島へ】 伊豆半島の西部や南部には、太古の海底火山の噴出物が広く分布しています。 長い海底火山の時代の後、伊豆全体が隆起と浸食を受けたため、本来は地下に埋もれて

【海底火山と海岸植生をめぐる小さな旅 弁天島へ】
 伊豆半島の西部や南部には、太古の海底火山の噴出物が広く分布しています。 長い海底火山の時代の後、伊豆全体が隆起と浸食を受けたため、本来は地下に埋もれていたはずの火山の内部の構造を直接見られるようになったのです。
 ここから海の方に少し歩くと、弁天島という小さな山があります。 元々は古代島(巨鯛島)と呼ばれる島でしたが、1957年の河口工事で陸続きになりました。
 島を一周する約200mの遊歩道を歩くと、岩場が角ばったたくさんの岩の集まりになっていることに気がつきます。 海底噴火で溶岩が海底を流れると、溶岩が水によって急激に冷やされてばらばらに砕けてしまいます。 熱い飲み物を入れておいたガラスのコップを冷たい水につけると割れてしまう様子に似ています。 このようにしてできたものを「冷却破砕溶岩」といい、水中を溶岩が流れた証拠になっています。
 岩場に自生するウバメガシの林も弁天島の見どころのひとつです。