尾瀬の水芭蕉の見頃をとらえた美しい動画!唱歌『夏の思い出』で有名な尾瀬の水芭蕉の見頃や見どころや、福島県、新潟県、群馬県、栃木県の4県にまたがる尾瀬のハイキングコースもご紹介
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2022年撮影「尾瀬の水芭蕉」動画紹介
今回は『北アルプス自然映像ドローン 雲間鷹司 T.Kumoma』さん制作の『2022 尾瀬の水芭蕉 尾瀬ヶ原 下の大堀川ミズバショウ群生地』という動画を紹介します。
約9分間の動画の明るい尾瀬の景色は、まるで印象派の絵画のような美しさです。
2022年5月29日に撮影された映像には、まだうっすらと山肌には雪が残り、青空を背景にそびえ立つ雄大な至仏山(しぶつさん)の姿もご覧いただけます。
至仏山の麓に広がる湿原に咲き誇る水芭蕉の群生が風にそよいでいます。水が豊富な尾瀬ではカエルなども生息しており、都会では耳にすることも久しいカエルの声も聞こえてきます。
下ノ大堀川(しものおおほりかわ)のせせらぎを聞きながら、尾瀬ヶ原の木道を歩くと心が洗われそうですね。
歌でも耳にする「尾瀬」ってどんなところ?
写真:尾瀬
誰でも幾度か耳にしたことのある唱歌「夏の思い出」。「はるかな尾瀬 遠い空」そして「水芭蕉の花が咲いている」という歌詞で、その地名と花の名前を知った方も多いのではないでしょうか。
ですが尾瀬という地名を聞いたことはあっても、どこにあるのかはわからないという人もいるかもしれませんね。
尾瀬は、福島県、新潟県、群馬県、栃木県の4県にまたがる高原で、至仏山、燧ヶ岳(ひうちがたけ)、景鶴山(けいづるやま)、中原山といった2000m級の山に囲まれた盆地です。
約1万年前に形成されたとも言われる尾瀬ヶ原を中心とした湿原は、2007年には「尾瀬国立公園」として指定され、日本百景にも選定されている一大景勝地です。
尾瀬ヶ原の湿原のほか、尾根や山腹にも多くの池や沼が見られ、雪解けの5月以降になると草木が一斉に咲き乱れます。また木道やベンチなども整備されているので、自然を間近に感じながら散策が楽しめます。
尾瀬に咲く水芭蕉とはどんな花で見頃はいつ? 開花状況は?
写真:水芭蕉
白い大きな花びらが特徴的な水芭蕉ですが、この白い花弁のようなものは実は花びらではなく、苞(ほう)と呼ばれる葉が変化したもの。
水芭蕉という名は、この葉の形が芭蕉(バショウ)に似て、水辺に生えることから由来します。山地の湿原に生えるサトイモ科の多年草で、花の見頃となる時期は、5月下旬~6月中旬です。
毎年の積雪量により開花時期は前後しますが、例年の尾瀬の水芭蕉の見頃シーズンも5月下旬から6月上旬にかけて。特に6月の1週目には、尾瀬に群生する水芭蕉の光景を見ようと、多くの観光客で賑わいます。
尾瀬の水芭蕉の開花情報は、尾瀬保護財団のホームページでチェックしてみてはいかがでしょうか。
ハイキングなら「尾瀬ヶ原コース」と「尾瀬沼コース」どちらがおすすめ? 尾瀬の自然の見どころは?
尾瀬にはたくさんのハイキングコースがありますが、なかでも代表的なのが「尾瀬ヶ原コース」と「尾瀬沼コース」。この2つのコースが、尾瀬に初めて訪れる方にはおすすめです。
今回の動画で紹介されているのは「尾瀬ヶ原コース」です。
写真:尾瀬ヶ原
●尾瀬ヶ原コース
本州最大の湿原である尾瀬ヶ原を一周します。木道が整備されているため初心者でも安心して歩けます。
<主な順路>
鳩待峠→山ノ鼻→上ノ大掘川→牛首→見晴→龍宮小屋(一泊)
※日帰りの場合は上ノ大堀または牛首で引き返しましょう。
龍宮小屋→見晴→赤田代分岐→ヨッピ吊橋→牛首→山ノ鼻→鳩待峠
コース途中の山ノ鼻には、山小屋3件と売店、トイレ、ビジターセンターがあります。
【動画】1:28~整備された木道を歩く散策者たち
写真:尾瀬沼と燧ヶ岳
●尾瀬沼コース
距離も高低差も最も少ない尾瀬沼一周のハイキングコース。
日帰りでも歩けるコースですが、おすすめは山小屋一泊。夕日に染まる尾瀬沼や、夜空に広がる満天の星などは、一泊しなければできない貴重な体験です。
尾瀬沼山峠バス停から針葉樹の森を登った先にある「沼山峠展望台」。ここでは尾瀬沼を一望できます。
1日目には尾瀬沼東岸を通って三平下を目指します。三平下からは、燧ヶ岳と尾瀬沼が見られ、人気の絶景ポイントとなっています。
2日目は尾瀬沼南岸から沼尻へ。沼尻は池塘(ちとう)も美しい場所で、春から夏にかけてヒツジグサやノアザミなどが見られます。尾瀬沼北岸を抜けると沼山峠に戻ります。
<主な順路>
沼山峠→尾瀬沼山荘(一泊)
尾瀬沼山荘→沼尻→大江湿原→沼山峠
尾瀬の宿泊や温泉、グルメのおすすめは?
写真:鳩待峠にある鳩待峠休憩所
群馬県の尾瀬ヶ原のスタート地点となる鳩待峠にある「鳩待峠休憩所」。ハイキングの前の準備や腹ごしらえに利用される観光客も多いスポットです。オリジナルの「花豆ソフトクリーム」も人気。
尾瀬へ訪れた方におすすめなのが、標高2000mに位置する「天空テラス」と無料の「天空の足湯」です。日光白根山ロープウェイにのって約15分で山頂駅へ。栃木県日光市との県境にあり、日光白根山を望みながらくつろげるので、ぜひ足をのばしてみてはいかがでしょうか。
また、群馬県利根郡にある道の駅「尾瀬かたしな」では、片品村で採れた新鮮な高原野菜などの直売をはじめ、「かたしな食堂」や「村民キッチン」で地元産野菜を使ったグルメも堪能できます。
尾瀬付近での宿泊を検討されているのであれば「尾瀬小屋」もおすすめ。山小屋というネーミングですが、清潔感があり外来客も利用できる「尾瀬小屋テラス」や温泉など、施設も充実。尾瀬ヶ原の真ん中にある場所と思えないほど、お料理も美味しいと評判です。
水芭蕉など尾瀬の見どころまとめ
尾瀬は福島県、新潟県、群馬県、栃木県の4県にまたがる、本州最大規模の高層湿原です。
広範囲なので日帰りハイキングだけでなく、1泊2日でゆっくりと尾瀬の自然を満喫してみませんか?
短い夏が訪れると様々な花が咲き乱れる尾瀬。特に尾瀬を代表する花、水芭蕉の咲く5月下旬から6月にかけては尾瀬の美しい光景をみようと多くの人が訪れています。
唱歌で広く知られている名所の尾瀬の代表的な2つのハイキングコースもご紹介しました。この記事が、尾瀬をより身近に感じていただけるきっかけになれば嬉しいです。
【トリップアドバイザー】尾瀬ヶ原